清水義範の本

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大人のための文章教室 (講談社現代新書)

大人のための文章教室 (講談社現代新書)

12皿の特別料理 (角川文庫)

12皿の特別料理 (角川文庫)

清水ファン歴15年以上のわたくし、おすすめの小説はいっぱいあるけど
「何かを、まったく知らない人に分かりやすく説明している」
という意味では、上の3冊が非常に良かった。


「文章教室」は読んで字のごとく文章の書き方についてだが、硬くなく笑いながら読める。
著者のポリシーにより、引用される「文章の見本」はすべて著者本人のものであり、古今東西の名作を引用したりしていないのが他の文章読本と異なるところ。


「12皿の特別料理」は、実は小説。でも中に料理の仕方が詳しく書かれている。こうすると失敗するよ、ということまで丁寧に書かれている。
「おむすびの作り方」まで、ていねいに言葉で説明しているからびっくり。これはなかなか言語化するのが大変だと思う。
地方や文化、時代によって同じ食べ物でも全く違う、というのも読めて楽しい。


「パソコン・マスターへの道」は今から10年以上前、Windows95も登場してない頃の話なのでやや古いが、まったくド素人の兄・清水義範と弟・清水幸範のリレーエッセイ。
ド素人の兄が、「既に理解している人の説明は何故分かりにくいか」を分かりやすく書いていて面白い。


もともと彼の小説・エッセイは「ことば」にこだわったものが多く、「説明」もよくネタに取り上げている。
「周到な手紙」「録画入門」あたりが面白い。