兵庫県予算案 障害児支援ソフト開発

兵庫県:障害児支援ソフト開発、新年度予算案に計上 携帯画面で意思疎通
http://mainichi.jp/kansai/news/20110215ddn041010014000c.html

兵庫県は、知的障害や発達障害がある子どもの日常生活を支援するため、携帯電話向けのアプリケーションソフトの開発に着手する。携帯の画面に絵や字を表示して他者とコミュニケーションをとったり、画面の指示に従って日常生活をこなせるようにしたりすることを想定。全国的に珍しい取り組みで、県は11年度当初予算案に917万円を計上した。

 県によると、ソフトは(1)画面に「のどが渇いた」「トイレに行きたい」などの絵や字を他者に見せることで意思を伝えられる(2)「顔を洗ってください」「バスに乗ってください」などの指示を画面に表示する−−などの機能を想定している。多機能携帯電話(スマートフォン)などは障害のある子どもにも比較的使いやすいという。

 まず、大学などで開発された類似ソフトを組み入れた携帯電話を、県内の特別支援学校や社会福祉施設計3カ所で提供。使いやすさや活用状況などを聞き取り、最適なソフトの開発を目指す。ソフトは無償提供を検討している。

 県内の市町による09年度の3歳児検診では、発達障害が疑われるケースは1207人(受診者の5・6%)。知的障害がある18歳未満の人は1万人以上とされる。発達障害や知的障害がある子どもたちの中には、言葉を流ちょうに話せなかったり、時間が分からないケースもあるという。