日本のおしゃべり妨害器に「イグ・ノーベル賞」

日本のおしゃべり妨害器に「イグ・ノーベル賞
(ヨミウリオンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120921-OYT1T00540.htm

 【ケンブリッジ(米マサチューセッツ州)=中島達雄】人々を笑わせ、考えさせる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の今年の授賞式が20日、米ハーバード大で開かれ、しゃべっている人を黙らせる装置「スピーチジャマー(おしゃべり妨害器)」を発明した産業技術総合研究所の栗原一貴研究員(34)と、科学技術振興機構の塚田浩二研究員(35)の2人が「音響学賞」に選ばれた。

 装置は、特定の方向からの音だけを拾う指向性マイクと、音を遅らせる電気回路、特定の方向だけに音を出す指向性スピーカーを組み合わせた。おしゃべりしている人に向けると、その人の声を拾い、0・2〜0・3秒遅れて本人に送り返す。微妙に遅れて届く自分の声に脳が混乱し、しゃべり続けられなくなる。

 会議で延々としゃべり続ける人や、映画館で私語をやめない人などに向けて使うことを想定。周囲の人には影響がなく、装置を向けられた人も、黙れば効果が消えるため実害はない。