Wordのインデントふたたび

前回の記事↓
http://d.hatena.ne.jp/ggpc/20091009/1255066815


そもそもWordでいう「インデント」とは、段落の両端の位置を変更する機能である。
Wordで文章を打つとき、「左端から文字が始まって、右端の余白のところまで文字が来たら折り返す」と決まっているので、この「文字の左開始位置・右折り返し位置」を部分的に変えたいときに使う。
・・・と、文章で書いてもなんだか分かりにくいので、こっちの記事スクリーンショットを見てほしい。


インデントを設定するには、以下のように何通りかある。

  • インデントマーカーを使う
  • 「段落」ダイアログを使う
  • 「書式設定ツールバー」の「インデント」を使う


インデントマーカーは、ルーラー(ワード画面の上と左に入っている定規みたいなヤツ)の左上にあって、「砂時計みたいな形」をしている。
←これ


無理やり記号で書いてみると、それぞれの役割は

▽←一行目のインデント:段落の1行目の左端だけを変更する
△←ぶらさげインデント:段落の2行目の左端だけを変更する
□←左インデント:段落全体の左端を変更する

ちなみにルーラーの右端には「右インデント」もある。これは段落の右端を変更するものである。が、今回はこれはおいとく。


インデントマーカーを使ってインデントを設定するには、設定したい段落にカーソルを置き(複数の段落である場合は範囲選択)、それぞれのマーカーをドラッグすれば、それぞれインデントが設定されるわけだが・・・


<<ここからはわたくしの不満>>

  • まず、「3種類インデントがある」というのがWordの画面では分かりにくい。
  • インデントマーカーで、1つ1つが別々の動きをするというのも分かりにくい。初心者は、どこをクリックしても全部マーカーがくっついて動くものと思ってしまう。(実際には、3つともくっついて動くのは左インデントを動かしたときだけ。役割を理解すれば分かることではあるが・・・こんな小さいマークだけでは非常に分かりにくい)
  • それから、インデントマーカーがひじょーーにマウスでクリックしにくい。初心者だとうまく目的のマーカーをクリックできず、結局違うマーカーを動かしてしまったり、果てはクリックする位置がずれて「タブ」を作ってしまったりする。
  • 「段落」ダイアログにせよ、ツールバーにせよ、親切なのは「左インデント」だけで、他の2つは分かりにくい。


↑「段落」ダイアログ。左インデントは分かりやすいが、一行目のインデントとぶら下げインデントは「最初の行」というなんだか分かりにくいところに格納されている。初期設定では「(なし)」になっているので、ここに彼らがひそんでいるとすぐ気がつく人はどれくらいいるのだろうか。

  • しかもインデントマーカーでは「一行目のインデント」という名称が、段落ダイアログでは「字下げ」という名称になっている。同じ役割なのに名前が違うので分かりにくい。
  • 書式設定ツールバーで出来るのは「左インデント」だけなのに、ポップヒントには「インデント」としか表示されない。これだと「インデント=左端をそろえるもの」と勘違いしてしまいそうになる。


<<けつろん>>
そんなわけで、わたくしの結論として、「初級レベルで習得しておくのが望ましいのに、初心者にはひじょーにやさしくない画面である」ということになるのであった。
いっそ「インデント」という言い方をやめて、「一行目字下げ」「左字下げ」「ぶら下がり字下げ」などという名称にしたらどうか、と思う。
しかも2007では、初期設定ではルーラーが隠れている・・・。なのに、「リボン」で設定できるのは相変わらず「左・右インデント」だけ。とほほ。