間違いカレンダー、多発

間違いカレンダー、多発 毎月「Feburuary」、11月31日…
産経新聞 12月31日(金)7時56分配信

新たな1年の道しるべとなるカレンダーをめぐりこの冬、回収騒ぎが相次いだ。神奈川県の秦野市観光協会では64カ所の誤りが発覚したほか、プロ野球阪神タイガースの公式商品には存在しない日にちが表記される痛恨の“エラー”も。製作業者からは「経費削減が進み、今後もミスが増えるのでは」との声も漏れる。

 大量のミスが見つかったのは秦野市観光協会が1部500円で販売するPRカレンダー。February(2月)のつづりを「Feburuary」としたり、カレンダーに記載された市のスポーツイベントの予定が前年の日程になっていたり。冠婚葬祭で重視される六曜の「先負」が一部「先勝」になるミスも見つかった。

 ミスは「駅伝の開催日と名称が違う」という市側の指摘で判明。当初はシールを貼って対応することにしたが、その後も間違いが次々と発覚。観光協会は3千部を刷り直すよう方針転換したが、刷り上がりは「年明けになる」という。

 一方、阪神の主力選手の写真が入った壁掛けカレンダーでは、存在しない「11月31日」の表記が判明。出荷10万部の回収・再発送が決まった。もっとも、こちらはファンの間に「ある意味貴重かも」「返品するか迷う」との声も上がる。

 なぜ間違いが相次いだのか。秦野市観光課は「締め切りに追われ、確認作業が不十分だった」。日付や六曜を担当した印刷会社は「ネットの情報から引用した。元データが誤っていたのか…」という。

 メーカー32社が加盟する「全国カレンダー出版協同組合連合会」によると、カレンダーの製作作業は前々年から始め、「6〜7人で別々に校閲する」(都内の大手業者)など、入念なチェックを重ね完成させる。

 しかし、最近は簡単な暦作製ソフトが出回り「校正を知らずに参入する業者も多く、見栄えだけ良い作品が売り出される」(同)傾向があるという。あなたのカレンダーは大丈夫?